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「向日葵の咲かない夏」の感想 [雑談]

今日は、少し小説「向日葵の咲かない夏」の感想を書かせていただきます。これは、智ちゃんがケータイの日記で紹介していた作品です。

まず、この小説の第一印象は、やっぱりぐんぐん引き込まれて、面白かったということです(笑)。もっとファンタジー色が強い作品かと思いましたが、一度幻想的な事件が起きてしまうと、しばらくは安定な状態が続くという感じでした。例えば、死んだS君がクモになって生き返ると、しばらくはそんなに変な現象は起きないという感じです。

主人公のミチオ(作者の名前と同じですね)が、妹のミカとクモになったS君と一緒にS君を殺したと思われる岩村先生を追いつめようとする辺りは特に面白いと思いました。トコお婆さんという魅力的な人物も登場したりして(^_^)。

しかし、後半はドンデン返しにつぐドンデン返しと言う感じで、どうなって行くんだろうと、読者の興味を引っ張って行く力はありますが、ストーリー展開としては、かなり安易という気がしました。ファンタジー作品でも、やはり「雨夢」のように幻想的な出来事は最小限に抑えて、じっくり、しっかりとストーリー展開して行く方が私の好みです。

それと、ミチオとミカはそれぞれ、9才と3才なのですが、それであのように色々謎解きをして行くというのは、非常に無理があると思います。せめて高校生と中学生ぐらいでないとダメですね(笑)。

しかし、サスペンス作品という意味では出色だし、ミステリー作品としても謎解きの面白さなど、なかなかのものだと思います。アガサ クリスティの「アクロイド殺人事件」を彷彿させるような結末も結構なものですね。いろいろアラはあると思うので、繰り返し読む気はしないけれど、一度か二度読む分には抜群に面白いと思います。こういう娯楽作品は、やはり面白さが全てなので。

ミチオのお母さんが、何故ミチオを嫌っているのかについての謎解きは成る程と思わせるところがありましたが、かなり違和感も感じました。それと、ラストシーンもいろいろ違った解釈ができそうですね。「葬儀の後」とか「長い影が一つ」などの記述があるので、結局生き残ったのはミチオと(トカゲの)ミカだけと言う解釈もあり得るかなと思いました。

と言う風にいろいろに解釈できるように仕掛けが作ってある作品なのかも知れませんね。

ただ、智ちゃんが書いていた「この本に登場してくる人間が話した言葉が私の心に重く響きました」というのがどの言葉なのか、はっきり分かりませんでした。

私がインパクトを感じた言葉は、
(1)お母さんが言った「お前がまた殺したんだって」という言葉
(2)ミチオが言った「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。」と言う言葉
(3)S君がミチオに言ったという「僕に死んで欲しいの?」と言う言葉
あたりです。この中のどれかでしょうか?それとも、別の言葉でしょうかね?
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おのっち

はじめましてo(^-^)o
…ではないですね(笑)智花ちゃん日記や掲示板にいるおのっちですm(_ _)m
『向日葵の咲かない夏』、ほんとパワーのいる一冊でしたね☆
私はおそらく(2)かな~と思いました♪


もうすぐハタチになる智花ちゃん!これからが楽しみですね(o^∀^o)

ではまたいつか遊びに来ますねm(_ _)m
by おのっち (2009-07-05 11:05) 

sotomo

おのっちさん、こんばんは〜♪

今日まで、コメントが付いているのに気がつきませんでした(^_^;)。済みませんです。コメント、どうもありがとうございます(^_^)。智ちゃんの日記やBBSでは、おなじみの方ですね。初めましてという気がしないですよ。これから、よろしくお願いしますm(_ _)m。

(2)の言葉は、結構深い言葉ですね。智ちゃんも、これが気になったのかな?この作品、私にとってはパワーがいるというより、作者のパワーに引きずり回されたというような印象があります。かなり、面白いと思いました。

今度、おのっちさんのブログも覗かせていただきますね(^_^)。
by sotomo (2009-07-23 03:21) 

sotomo

Bumpさん、niceをいただいて、ありがとうございます(^_^)。

今日まで、気がつきませんでした(^_^;)。
今後とも、よろしくお願い致します。
by sotomo (2009-07-23 03:24) 

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